ヒトの本来の食性とは?
私達は、文化を持った「人」であると同時に、「ヒト」という動物
でもあります。
さて、この「ヒト」という動物は、そもそもどういった食性を持って
いるのでしょうか?
この基本を考えていくと、「何を食べるのが、一番体にいいか?」
を考える、ヒントになります。
まず、ヒトの形態と機能を確認していきましょう。
爪:ヒトの爪は平たく、猫などのような尖ったカギ爪ではありません。
歯:鋭く尖ったキバは持っていません。
咀しゃく:植性動物の特徴である、咀しゃくを行います。
消化酵素:ヒトの特徴は、アミラーゼ(デンプン分解酵素)の活性
が高い事です。この酵素の活性が高い動物は少なく
他には、ブタやネズミ等だけです。
ビタミン:ビタミンCの合成能力を持っていません。熱帯を起源と
するヒトでは、手近な果物や葉を食べる事によって、
得られたためと思われます。
感覚器官:視覚は発達していますが、嗅覚や聴覚はさほど優れて
いません。
運動能力:腕力や脚力は、さほど優れていません。
こうした特徴の、ヒトの元々の食性は、相手が逃げて行かない
ようなもの、ヒトを襲わないものという事になります。
このように、形態や機能から考えられるヒトの食性は、デンプン
を中心とした、植性食だといえます。
そもそも、ヒトの食性には、動物の乳や肉に依存する部分は、
極めて少なかったといえます。
本来、熱帯を起源とするヒトが、人口の増加と共に、寒い地方、
ヨーロッパなどに移住して行った時に、穀類の栽培が困難な事
から、肉や乳に依存した食生活に変化し、長期間のうちに、
遺伝的にも適応が進んでいったのです。
ですから、ヨーロッパの人達には、肉や乳をうまく栄養素として、
活用していける基本的な構造が備わっています。
それにひきかえ、本来の日本人の食性には、肉や乳は存在
しませんでした。
現在、肥満や生活習慣病の増加が指摘されていますが、本来の
食性を外れた肉や乳製品、油の大量摂取など、食の欧米化が
原因と考えられます。
/佐野 隆一(サプリメントアドバイザー)
メルマガ「こころのさぷり。体のサプリ。」より引用
♪浅草にある巨大な金色のオブジェが有名なアサヒビール。隣はジョッキにビールの泡が立っている感じをイメージして作られたそうな。それにしても墨田川周辺は、すっかり葉桜になっちゃったなぁ。