やわらぎ日記③
宿泊者の中では多分、私が最年少だったのではないだろか。帽子をかぶってる
女性が多いのは、抗癌剤等の副作用で髪の毛が抜けているためだ。そんな女
性も1Fの大浴場では、帽子を脱いで入る。
「ようやく髪が生えてきたんですよ」とうれしそうにシャンプーしている人や片
方の乳房を切除した人、大きい手術痕を擦りながら浴槽に浸かる人を見てい
ると、いかに健康という状態が当たり前ではなく、感謝しなければならないか
を思い知らされる。そして、現在の自分の健康状態をつくづく有り難いと思う。
大浴場は43度のラジウム温泉のみで、後はシャワーだ。癌細胞は42度で死
滅するので、43度に設定されているらしい。とりあえず岩盤浴での汗を流す
ため、シャワーを浴び、ラジウム温泉に入るが、とてもではないが長く入って
いられない。
最初42度にしていたら、癌患者から「こんなぬるくては病気が治らない。もっと
熱くしてほしいと言われた」という話もあり、ぬるめの温度が気持ちイイなど
と悠長な事を言ってられるのは、健康な人間だけなんだろう。
後は病人の抵抗力を喚起するために、温熱ショック療法としての効果も期待
できるんだとか。それにしても熱い熱い。
窓の外には山々が見え、よく晴れた青空が広がっている。外にはのぼせ上が
った体を冷やすテラス的なスペースがあるが、いくら暖かくなったとはいえ、
ここは東北・福島だ(泣)。
ドアを開けただけで、ひゅるるるるる~と寒いではないかっ。ここにも長くは
いられない。入るも地獄、出るも地獄というのはオーバーだろうか。
せめて、テラスのスペースに普通の露天風呂があればベストなんだが、これ
も健康な人間の発想なんだろう。あくまでここは、療養目的の温泉宿なのだ。
ラジウム温泉ではせめて半身浴と思ったが、すっかり足湯になってしまった。
そして、最後には片足湯(笑)。猫舌、猫指、猫カラダ系の私にとって、43度
というのはそれぐらいの熱さなのだよ。
おかげで肩凝りはだいぶ良くなったが、岩盤浴+ラジウム温泉効果でドッ
と疲れてしまった私は、部屋で横になった瞬間、超爆睡していた(-_-)zzz
近くに三春大明神があったので、お参りに行こうと思っていたが、想像以上
に体力を消耗するので、もはやお散歩どころではない。ただ、ひたすら寝る
寝る(-_-)zzz
完全なる脱力状態。やはり東京で長く生活していると、知らぬ間に体は
ガッチガッチになるんだね(泣)。こんなに脱力できたのは初めて・・・かも。
素晴らしく効果の高いデトックスだった! 「やわらぎの湯」に心から感謝
だなぁm(__)m たった3日間だったが、私には必要なリセット期間だった。
絶対また行くぞぉ(^o^)v