山言葉
9/4付の朝日新聞の朝刊に、以下のような投書が載っていた。
“8月初旬、軽井沢の北にある浅間隠山(標高1757m)に登った折、ツアー
登山最大手の旅行社の一行30人ほどと出会い、山頂で昼食の時間を
共にした。
30分の昼食タイムが終わった時、サブリーダーらしき女性が、「お花を摘み
たい人(山言葉で女性が用を足すこと)は、少し奥へ行くと見えないから」
とみんなに声をかけた。数人が用を足しに行ったが、使用済みの紙などに
ついては、何の指示もなかった。
中高年の間で登山ブームが起きている昨今、こうした光景が毎日、各地の
山で展開されているであろう。そして全国の山々のあちこちが、使用済み
の白い紙でお花畑のようになってしまうのではないだろうか。
私は十数年来、登山にはミニシャベルを携行し、ザックに色物のポリ袋を
取り付けている。「大」を催した時は、シャベルで穴を掘り、用足しの後
は土をかけて、枯れ枝や石を載せておく。使用した紙は袋に入れて、
下山して始末する。
登山者各自がこうしたマナーを心がけるべきだが、ツアー登山参加者は
初心者が多い。主催する旅行社は事前の注意で呼びかけるなど、マナー
を徹底させる社会的責任があると思う”
この投稿者は75歳の男性で、山登りのベテランなんだろう。富士山が
世界遺産に登録されないのは、登山者のトイレット・ペーパーが山を
覆っているからという説もあるらしい。白く見えるのは万年雪ではなく、
実はトイレット・ペーパーだったりして(笑)。笑うに笑えない話だ。
アメリカの国立公園などでは、「つけていいのは足跡だけ、とっていい
のは写真だけ」という看板があったりして、「○○禁止!」と書かれた
黄色い看板より、ずーっと人のココロを打つなぁと感心した。
だが、それより何より、山言葉というものが存在し、お花を摘む=女性が
用を足すという意味なのは、初めて知った。なんて美しい表現なんだろう。
これは日本独自のものに違いない。海外で女性登山者に対して、こんな
繊細な表現あるとは、とても思えないからだ(笑)。山言葉があるなら、
海言葉もあるんだろうか? どなたかご存知かしらん。
もし、他にも美しい、またはオモロい山言葉などがあったら、是非教えて
ほしいなぁ。そんな物知り山男さん、募集中(笑)
♪山の上ならぬ、展望台から見た関東平野は、思った以上に田んぼだらけで驚いた。豊かな日本の田園風景をいつまでも残したい。